サムライブルーディナー
サムライブルーディナー!(4)
サムライブルーディナー、無事終了! 皆さんが帰ったあと、お店にやってきた小野さんに、今サッカーファンですごいことになってたんですよ〜!と話す西。ええと、小野さんはJヴィレッジ取締役統括部長で、元マリーゼのCEOです。えらい人です。ちょんまげ被せてしまった!
スタッフのみんな、まいちゃん、ノンちゃん、おつかれさまでした!
東京からのお手伝い本当にありがとう。
ちょんまげ隊の皆さんにいただいたお花を飾りながら、香さんが「お花が一番うれしい!」とうっとり。その姿を写真に撮ろうとすると、変顔してなかなかこちらを見てくれません(笑)。「せーの!」の度に変顔。西が「おまえ、その顔やめろ!」と言ってもやめない。そして二人揃って変顔(笑)。
もう! ちゃんとしてくださいよ!
やっと二人揃ってカメラを見てくれた。長かった(笑)。この方の支えがなければ、この企画はこんなふうにはいかなかったはず。香さん、おつかれさまでした。
海外遠征の合間に開催されたサムライブルーディナー。
楽しいひとときをありがとうございました。
また福島にサッカーファンが来てくれますように。
この場所に、またサッカーが戻りますように。
サムライブルーディナー!(3)
さあ、サムライブルーディナーが始まります! 皆さんどうぞ、どうぞ。お好きな席へ! と案内しても、誰も席へ座りません(笑)。お店に入る前から写真撮影に夢中! アルパインローズは、日本代表選手や監督のサインやユニフォームなどのグッズで溢れているので、サッカーファンにはたまらない場所なのかもしれませんが、こんなにも歓声が上がるとは! 入り口のウェルカムボードは、まいちゃんが書いてくれました。正面の赤いユニフォームは、浦和レッズがACLチャンピオンズリーグを戦ったときのもの。相変わらず、マネキンの下半身は裸です(笑)。「変態みたいだから何か履かせましょうよ〜」と言っているのですが‥‥。アルパインローズがサッカーファンでいっぱいになっていく瞬間を、西はお店の片隅でじっと見つめていました。
ちょんまげ隊の方が「せっかく西さんのお店に行くんだから、代表ユニフォームで行こう」と事前に呼びかけてくれていたようで、多くの方がユニフォームを着てきてくださいました。この光景、サッカーで賑わっていた震災前のJヴィレッジを思い出します。このお店がサッカーファンでいっぱいになる光景を思い描いてきましたが、今こうして実現して胸がいっぱいです。ちょんまげ隊の皆さん、本当にありがとうございます。本当に、よく来てくださいました。
写真を撮り終えて、ようやく皆さんお料理に気づいた様子(笑)。ビュッフェなので、お好きなものをお好きなだけどうぞ! これは日本代表の遠征と同じスタイルです。基本となるサラダはもちろん、日本食中心のお料理が並びます。デザートはこの日のためにシェフのサイトウさんが6品も用意していました。全部食べたい! ライブクッキングでは、お客さまの目の前でお好みのパスタを作ります。やっぱりできたてがおいしいですからね。オムレツもサイコロステーキも焼きたてをどうぞ。日本代表選手になった気分で!
食事の前に、改めて皆さんに西をご紹介することに。
登場のBGMはやはり「FIFAアンセム」で決まりでしょう!
乾杯!のあと、拍手に包まれる店内に突然、西コールが!
ニッシ!ニッシ!ニッシ! どどどん!
ニッシ!ニッシ!ニッシ! どどどん!
ニッシ!ニッシ!ニッシ! どどどん!
鳴り止みません! サッカーファンいいなあ。うれしいなあ!
食事の中盤で、西からお料理の説明です。選手がいつも食事の最初に食べる量のサラダを取り分けると「こんなに食べるの?」と驚きの声が。試合後の疲労回復にはカレーライス。ビタミンB1が豊富なうなぎ、今日は茶碗蒸しに乗っています。トルシエ監督命名「マミーすいとん」は、楢葉町の郷土料理です。オフレコのエピソードも飛び出して、お料理の説明が終わったあと、また席を立つ方がたくさんいらっしゃいました。
食事の最中、店内に飾られているアジア杯優勝のタペストリーを前に、写真を撮る方が多くいらっしゃいました。いつも中央の柱が邪魔になっているのですが、数日前、タペストリーを左へちょっと移動したのです。西が一人で2時間もかけて! インターネットの写真投稿を見ていると、その甲斐があったようですよ。
電話が鳴ったと思ったら、西の奥さま香さんからでした。「バスの運転手さんはご飯食べたのかしら? Jヴィレッジでお弁当作って持っていこうか?」と。一方、ちょんまげ隊バスツアーを裏方で支えていためぐちゃんからも「運転手さんにも食事していただきたい」との相談が。この気配り、素敵ですね。
北海道からご来店の学生さんたち! 自宅の布団の中からポチッと申し込んだんですって。「ふわふわした気持ちで東北に行った結果、怒涛の衝撃に打ちのめさ
ちょんまげ隊長ツンさんとのトークショーでは、たくさんの質問も飛び出しました!
このとき、シェフコートを脱いだ西が着ていたのは、まさかの東北楽天ゴールデンイーグルスのTシャツ! サッカーじゃないんですか! なんで野球なんですか! とツンさんから鋭い突っ込みが(笑)。これはお義母さんのうめちゃんが仙台からお店のお手伝いに来るときに、買ってきてくれたもの。奥さまのお見立てであります。うめちゃん、会場大爆笑でしたよ〜。
ブラインドサッカー日本代表キャプテンの落合さんもこのツアーに参加されていました。ご来店ありがとうございます!
サッカーライターさんの姿も。
「サムライブルーの料理人」もたくさんの方が購入してくださいました。
西の手が黒い!と思ったら、皆さんにサインするときに、お名前を間違えないように下書きしていたんですね‥‥。
こんなに素晴らしいプレゼントもいただきました。寄せ書きびっしりのちょんまげ! そして落合さんからはブラインドサッカーで使うボール。こちらも寄せ書きがいっぱい。中に鈴が入っていて、カラカラと音がします。西の娘、あやみちゃんにも東北のお酒が贈られました。素敵な花束も。皆さんの気持ちがいっぱい詰まったプレゼント。本当にありがとうございました。
サッカーファンの熱気、すごかったなあ。
この時間、もう少し続いて欲しかった。
サムライブルーディナー、また開催できますように。
サムライブルーディナー!(2)
東京からバスと電車を乗り継いでやってきたお客さまを広野駅にお迎えに行ってくれたのは、いつもアルパインローズで働いているえりちゃん。えりちゃんは震災直後から宮城のボランティアにもよく参加していて、偶然にも今日の参加者の中に、石巻で出会った仲間がいるようです。
現在、いわき駅から北へ向かう常磐線は、2時間に1本。広野駅が終点です。来年春頃から、その先の木戸駅、竜田駅まで電車が走るようになる予定で、雑草で覆われていた線路もきれいに整備されています。
2013年4月の木戸駅。完全に閉ざされていた出入り口の板も現在は取り外されて、再開に向けて準備が進んでいます。
ディナーまであと3時間。今からやるの?と言われながら、西が「冷蔵庫を移動する!」と店内の大改造を始めました。遠征中に選手の目の前で調理する「ライブクッキング」も再現する予定ですが、テーブルが足りません。それで、Jヴィレッジとアルパインローズを行ったり来たり。震災後、活動休止を余儀なくされた女子サッカーチーム「マリーゼ」のパネルも、アルパインローズに飾らせていただくことに。マリーゼの活動拠点はJヴィレッジでしたからね。忘れて欲しくないものをこの日のためにいっぱい飾りました。そして、今食べておかないと絶対ディナーの途中でスタミナ切れになるからと、みんなでうどんを一気食い! というより一気飲み!
そこへちょんまげ隊のバスより一足先に到着した数台の車をお出迎え。ようこそ福島へ! ピンクの大型バスも無事到着。長距離移動、大変おつかれさまでした。
ディナーの前のわずかな時間で、皆さんを福島の被災地に案内させていただくことに。富岡駅周辺か、楢葉町の天神岬公園。ちょっと悩んで、日が暮れる前の天神岬公園へと向かいました。Jヴィレッジもこの海辺の高台にある公園も、福島第一原発から20km圏内なので、もう二度と訪れることはできないと思っていましたが、2012年8月、町ごと警戒区域が解除され、避難指示解除準備区域に再編されました。Jヴィレッジの手前にあった立入禁止のゲートが取り払われて、それまで自宅に立ち入るのに必要だった「通行証」がいらなくなりました。自分の家に自由に出入りできる。そんな当たり前のことができるようになったのです。
この天神岬公園からは楢葉町が一望できます。海と山、そして何よりも黒い袋が目立ちます。放射性物質の除染で出た廃棄物が詰まったこの黒い袋は、楢葉町だけで10万個以上あるそうです。まだまだ増えていくのでしょう。原発事故の被災地は、見た目にはわかりにくいものです。人が住まなくなって家が朽ちていることと、この「黒い袋」が増え続けていること。「実感」が得にくい福島の被災地、参加者の皆さんは何を感じたでしょうか。
アルパインローズで食事だけして帰ってしまえば、そこが被災地であることはわかりません。参加者の皆さんには、ほんのちょっとでも福島の現状を知っていただきたかったのです。線量計を持参している方もいらっしゃいました。本当は嫌だなという方もいたかもしれません。それでも、見て感じて欲しかったのです。この場所で西とスタッフのみんなが日々奮闘していること。悲しみや苦しみだけが渦巻いている場所じゃないことも、知って欲しかったのです。
この日は夕焼けがきれいでした。
さあ、いよいよ皆さんお待ちかね、サムライブルーディナーです!
サムライブルーディナー!(1)
11/4(月・祝)、「サムライブルーディナー」が開催されました。この日アルパインローズに集まったのは、サッカーファン約70名! なんと、一番遠い方は北海道からのご来店! 他にも神戸や静岡、東京、宮城、全国からたくさんのお客さまがいらっしゃいました。ありがとうございました!
広野に到着したピンクの大型バスに乗っていたのは、「東北に1mmでも近づき隊バスツアー」参加者の皆さん。サッカー日本代表サポーター「ちょんまげ隊」隊長のツンさんも、ちょんまげに甲冑姿でした。もはや、ちょんまげがないと誰だかわからないくらい、この姿がすっかり定着しています(笑)。このツアーは、いわゆる観光旅行ではありません。東日本大震災の被災地を巡って、子供たちとフットサル大会を開催したりするなど、自分の目で見て感じるツアーで、募集してすぐ満席になったようです。こうして震災後も、東北に意識を向けて、今を知ろうと積極的に活動する方たちがいることに励まされます。
バスツアーには参加せず、サムライブルーディナーのためだけにここ広野に来て下さる方もたくさんいらっしゃいました。石巻の仮設住宅から来てくださったご家族、東京からバスと電車を乗り継いで来て下さった方、福島の大学に通う息子さんを誘って埼玉から来てくださった方、アルパインローズの常連さんも! 前日フルマラソンを完走して鎌倉からやってきた方もいましたよ。すごい! 本当にうれしい限りです。大満足していただけるように、がんばらないと。
普段から人手の足りないアルパインローズ。ディナーを成功させるために、2日前からボランティアの女の子たちが来てくれました。助かります! 乾選手のユニフォームを着たまいちゃんは、唐揚げ担当。そういえば、前回のボランティアではカツサンドのカツを150枚、えびフライもいっぱい揚げていたのはまいちゃんでした。ノンちゃんは、厨房ではドイツのチーム「シャルケ」の内田ユニフォーム、ディナーでは日本代表の内田ユニフォームに着替えていました。気合いが表れてますね〜。東京から本当にありがとう。
アルパインローズのある広野町二ツ沼総合公園は、 国際公認のパークゴルフ場やサイクリングロード、バーベキュー施設などのある広大な公園です。震災後の除染作業は コンクリートを剥がすなど、かなり大がかりだったため、再開にだいぶ時間がかかってしまいました。この日は、多くの方が待ちに待ったパークゴルフオープン日。というわけで、お弁当の大量注文ありがとうございます! さあさあ、急がないと間に合いません。ゴルフの合間にお弁当を食べる皆さんの姿を想像しながら、全力で作ります。
どこまでもおにぎり!\(^O^)/
しかし、見とれてる時間はありませんよ!
おいしそう〜。つまみ食いしたかったなあ。
おにぎり弁当だけではありません。サンドイッチ弁当も並行して作っていきます。配達の時間と、ランチの時間が迫ってきます。ディナーの準備もまだまだこれからです。
間に合うかしら!
バスツアーのみんなは、順調に福島に向かってるかしら!
お弁当が一段落して、Jヴィレッジ内「アルパインローズ」の厨房に入ります。ご存じの方も多いと思いますが、元々「アルパインローズ」は今の場所ではなく、Jヴィレッジの中にあったのです(「ハーフタイム」は、もう一つ備わっていた厨房で震災後に開店しました)。宿泊しているサッカー少年たちや、地元の方たちで賑わう人気のレストランでしたが、今は東電の会議などに使われているため、厨房は震災後そのままになっています。Jヴィレッジがオープンした1997年から、ここが西の職場でした。「一度全部片付けた」と話す西、それでも内部は爪痕が残ったままで時間が止まっているようでした。調理器具の中から、地元のおばあちゃんが書いてくれた川柳が出てきました。このおばあちゃんも、この場所でまた西のランチを食べるのを心待ちにしていると、いわきの仮設住宅で話してくれました。
みんなが、Jヴィレッジにサッカーが戻ってくる日を待っています。
暗いニュースばかりのこの場所に光が差し込むとすれば、サッカーの力を借りることかもしれません。今日はそんな気持ちで皆さんをお迎えします。